山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
国税不服審判所という機関があります。



どのような機関かと簡単に申しますと、税務署の行った更正・決定・処分などについて、どうしても納得できない場合、不服を申し立てるところです。



その国税不服審判所の数ある裁決の中でも、納税者の正当な権利利益の救済を図るとともに税務行政の適正な運営の確保に資するとの観点から、先例となるような裁決事例については公表され、国税不服審判所のHPで閲覧することができます。



その裁決事例でちょっと気になるものがありましたので、ご紹介致します。



~請求人が有する売掛債権は、その債権が消滅した事業年度の貸倒損失となるとした事例(平成20年6月26日裁決)~ 



【裁決事例要旨】
請求人(売掛債権を回収することができなくなってしまった会社、以下『A社』)は、破産法人(売掛先の会社、以下『F社』)の破産について疑念を持ち、最後配当がされた後も売掛債権の回収を図ろうとし、最終的に当事業年度において回収不能と判断したことから、当事業年度の貸倒損失である旨主張する。しかしながら、F社に係る破産手続はすべて適法に行われ、法律上、破産手続の終結決定があった日に法人格が消滅したものと認められることから、A社が有するF社に対する売掛債権は当該終結決定の日に消滅したと認められる。そうすると、本件売掛債権は、当該終結決定の日を含む事業年度における貸倒損失であり、当事業年度の貸倒損失とすることはできない。



この事例は、貸倒損失の計上時期について争われたものです。



概要をまとめますと、破産手続きに入る前にF社及びF社の代表者が保有していた高額資産がなくなっていたことから、A社の代表者はF社及びF社の代表者の財産隠しを疑い、破産手続終結の決定がされても貸倒損失とはせず、回収を図ろうと交渉を試みているうちに時間が経過してしまったようです。数年後、最終的にはF社の代表者が行方不明になってしまったことで、A社は回収の可能性をあきらめ、貸倒損失として計上したところ、税務署から否認されてしまったのですが、結果、審判所もF社の破産手続終結の決定がされた時点において貸倒損失が発生したとするのが相当であるという税務署サイドの主張を認めております。



客観的な立場からすると、もちろんこれに異論はないのですが、もし会社を財政を左右しかねない売掛債権が回収できない代表者の立場を考えると、回収可能性にかける気持ちも十分にわかります。代表者の方のお気持ちを考えると、実務における税法運用はやはり難しいですね・・・・。






さて、来る7月22日(木)でございますが、平成22年第4回ゆーかり倶楽部を開催致します。




今回は、税理士の遠藤勝利先生をお迎えし、『貸倒れの実務と税務調査対策』と題して講演して頂くこととなっておりますが、遠藤先生は税務署長もご経験されており、いわば税務行政に関するプロフェッショナルでございます。




何かとお忙しいとは思いますが、万障お繰り合わせの上、ご参加くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。




* * * * * * 《会場ご案内》 * * * * * *


日 時   平成22年7月22日(木) 17:00~19:30
会 場   中野区本町3-30-14コアシティ中野坂上201号
       税理士山下事務所 研修室

講 演    17:00~18:00
       税理士 遠藤 勝利 先生 
       『貸倒れの実務と税務調査対策』
            
懇親会  18:00~19:30
参加費   3,000円 
(なお、2人以上の御参加の場合は、2人目からお一人様2,000円とさせていただきます。)


お問い合わせはリンク先のフォームから、もしくはお電話にて宜しくお願い致します。




伊藤



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