山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
 平成22年度税制改正で導入されたグループ法人税制は、
適用関係についての注意点が盛りだくさんです。

 グループ法人税制とは、

1)100%支配関係にある法人を一つのグループと捉え、
  同法人間で資産の移転を行った場合には
  その譲渡取引による損益をグループ外へ移転する時まで繰り延べる、

2)平成22年4月1日以後に開始する事業年度から
  資本金5億円以上の大法人の100%子会社・孫会社等については
  中小企業特例の適用を認めない

という制度です。

 2)でいうところの中小企業特例とは、
「軽減税率」、「特定同族会社の特別税率(留保金課税)の不適用」、
「貸倒引当金の法定繰入率」、「交際費等の損金不算入制度における定額控除制度」、
「欠損金の繰戻し還付制度」などをいいます。

資本金5億円以上の大法人の100%子会社・孫会社については、
平成22年4月1日以後開始の事業年度からこれらの特例の適用が認められないことになります。


 ここで注意しておきたいのが、100%支配関係の判定時期です。
完全支配関係の有無は、各事業年度末で判定します。

例えば、平成22年4月1日に開始した事業年度の場合は、
平成23年3月31日時点で完全支配関係があるかどうかで判定します。


 ただし、平成22年10月1日以後の取引から適用開始となる
「譲渡損益調整資産の課税繰延べ制度」については、
譲渡時の完全支配関係で判定します。

同じ中小企業特例でもここだけ判定時期が異なるので注意が必要です。

 
 また、中小企業等投資促進税制などの特別償却・税額控除や、
30万円未満の少額減価償却資産の特例は、
資本金1億円以下の法人のうち、
資本金1億円超の大法人に発行済株式総数の1/2以上を所有されていない、
または資本金1億円超の2以上の大規模法人に
発行済株式総数の2/3以上を所有されていない「中小企業者」が対象となります。


 つまり親法人の所有割合のみで判定することとされていますが、
グループ法人税制の中小企業特例制限では、
資本金5億円以上の親法人と100%支配関係のある全ての法人が制限対象となるので、
対象範囲はかなり広いです。

グループ法人税制の適用を視野に入れているなら、
こうした制限規定の詳細な取扱いについてもしっかり抑えておく必要があります。

三橋
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