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山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
おはようございます。


事務所内では、インフルエンザ・風邪騒動も一段落し、
平穏が戻っております。


これも、マスクや消毒液などの対策の効き目があったのでしょうか。


今回は、仕事をしている上で、法人税の取扱いで、
よくご質問をいただくことを取り上げたいと思います。


よく社長から、飲食で支出したものが、
交際費なのか、会議費なのか、福利厚生費なのか
よくわからないというお話を伺います。


自分が過去に調べた範囲の中からですが、
取扱いについて分類させていただきたいと思います。



~会議費について~
まずは、わかりやすい会議費からいきたいと思います。
会議費は、仕事の打合せをするためにかかった費用となります。
これについては、金額の制限もなく、かかった費用は全額損金となります。


たとえ、会議に100万~200万をかけようとも、
会議の実態があれば、会議費となります。
(税務調査時に説明できる客観的な証拠として、
議事録を作っていれば、より客観性は増します=税務署も口を出し難い)


また、社内や取引先の人と喫茶店や昼食に行っても、
必要性が説明できれば問題ないのではないでしょうか。


~飲食交際費について~
次によく登場する交際費ではどのような取扱いとなるのでしょうか。
飲食にかかわる交際費については、取引先であったり社内の人とのケースが
考えられますが、いずれについても、
資本金1億円以下であれば、600万円まで交際費となります。
(そうは言っても、1割部分は課税対象となります)


1億円超の大企業(税法上)がいくら使っても、1円も損金にならないことを考えると、
1億円以下の企業はだいぶ優遇されています。


しかし、近年(18年改正)では少額交際費という考え方が税務署から、
明示されまして、細かく規定されております。


要件としては、
①社外の人が一人でもいること(関係会社の人は別法人なので社外としてカウント)
②一人当たり5,000円以下の飲食
③その他一定の事項の記録


③の記録とは、
(1)飲食等のあった年月日
(2)飲食等に参加した得意先、仕入先等の氏名または名称及びその関係
(3)飲食等に参加した者の人数
(4)費用の金額、飲食店、料理店等の名称・所在地
(5)その他参考となるべき事項
を指します。


(1)(4)の事項については領収書等で確認ができますが、それ以外の事項
については記録が必要となりますので、時間が経つと忘れてしまう(2)(3)は、
領収書の裏にメモ書きしていると、税務調査と時に困らないでしょう。


~福利厚生費について~
次に一番わかりにくい福利厚生費です。

福利厚生費とは従業員が働く意欲を向上できるよう、その福祉の充実を目的に
賃金以外の間接的給付を行うための経費科目をいいます。
(つまり、給料じゃないけど、社員のやる気を引き出すための会社が用意した
ものということになります)


これについては、社内の人が働く意欲を向上させるものなので、
役員・従業員にかかわらず、会社にかかわる全員が対象となることが必要です。
(当然、程度の差はあるので、たとえば出張旅費の日当額が違っていても
問題ありませんが、社内規則等で明文化しておく必要があります)


全員が平等に受ける機会があるのかという視点で考えると、
忘年会・暑気払い、水やコーヒーなどは、福利厚生としてなんらやましいことは
ありません。(ただし、一部の人しか利益を受けることができないと、
役員報酬や給与として、税務署に認定されてしまう可能性があるので、
客観的な理論武装が必要となります。
給与に認定されてしまうと、所得税のみならず、住民税、社会保険にまで影響
してくるので、その影響力は無視できません)


また、社員のやる気を高めるために福利厚生は存在しますが、
必要以上に損金を増やされてしまうと、税務署は適切な税を徴収することが
できませんので、当然、見解をめぐって納税者と対立します。


過去から法廷の場を含めて、熱いバトルが続けられており、
事例にはこと欠きませんが、その分、取扱いには注意が必要となります。
(給与認定されると影響力が大きいので、福利厚生費の科目を使うのが、
怖い時期がありました。今でもなるべく使いたくありませんが。。)


なので、飲食に対する福利厚生費は、その都度、事務所職員にご相談下さい。



なお、この内容は、自分が過去に調べた通達や事例が根拠となっていますが、
所見ですので、税務上の取扱いについては、ご留意下さい。
また、この処理をしないと、税務署に必ず指摘されるかというと、
そうでもなく、他に税金を取り易いところがあればそこが狙われるでしょうし、
ご参考に留めていただければと思います。


以上、長々と書いてしまいましたが、
税金ってややこしいです(T‗T)


奥山

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