山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
今回は税務調査において帳簿を提示しなかった場合の判例をご紹介いたします。

大工業を営む個人事業者が平成2年の確定申告において消費税の申告を行いませんでした。
これについて税務署は税務調査を行うこととし、数回にわたってこの個人事業者のもとをおとずれ帳簿書類を全部提示して調査に協力するようもとめましたが、納税者はこれに協力しませんでした。

本件納税者は実は帳簿書類を保存していました。が、税務調査において帳簿書類を提示しなかった(協力しなかった)ことで保存していないとみなされ、支払ったはずの消費税を預かった消費税から差し引くことができないと決定処分がなされました。

消費税法30条7項はこう定めています

事業者が当該課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び請求書等を保存しない場合には、当該保存がない課税仕入れ又は課税貨物に係る課税仕入れ等の税額については、適用しない。(ただし、災害その他やむを得ない事情により、当該保存をすることができなかつたことを当該事業者において証明した場合は、この限りでない。)

簡単に言うと、「帳簿書類を保存していない場合、支払った消費税は預かった消費税から差し引きません。」ということです。
ですが消費税法30条7項には「提示して下さい」とは書いていないんですね。

最終的にどうなったかというと地裁、高裁、最高裁すべてで支払ったはずの消費税を「差し引けない」という判断がなされることとなりました。

保存してるだけじゃだめにきまってるでしょ!と思う方もいらっしゃるかと思いますが、税法は財産の侵害法規(国が国民の財産を勝手にもっていく法律)のため、法律に忠実でなければならないという大大大原則があります(租税法律主義といいます)。なのに法律で、「提示して下さい」と書いていないのに「保存とは提示することを含む」と拡大解釈されたのです。

納税者にとってとても厳しい判断がなされ、帳簿の保存については決着をみました。

税金関係の裁判はたまに、納税者にとってとても厳しい判断をされることがあります。
事業を営んでいる皆様もなにかご心配ごと、ご不安に思われることありましたらご相談ください。

重川

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