山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
今日は「不法行為によって得た儲けに、税金はかかるのか?」について書いてみます。

法人税法では、益金(=収入)とすべき金額について、「別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益」と定義しています。(第22条2項)

そのため、「取引によって得たものであれば、それが合法なものであれ、違法なものであれ、税務上は課税の対象になる」ということになります。

これについては、最高裁判所まで争われた事例もあります。(最判昭和46年11月9日民集25巻8号1120頁)
この事例は、金融業者が債務者から利息制限法の制限を超える利息を取っていた事件で、国税当局はこの金融業者に対して、その超えている部分の利息についても課税しましたが、これに対して金融業者側は、「その部分の利息は、債務者から返還を求められたら返さねばならない不法な収入であって、無効なものだから、所得ではない。よって所得税の課税の対象にはならない」として裁判で争うことになりました。

これについて最高裁は、民法上無効な収入であっても実際に返還請求がされるまでは当人の収入として返還されることはないので、これを所得と認定して差し支えない、として、課税庁側の主張を認めました。

近年、利息制限法を超える「グレーゾーン金利」を金融会社に返還請求する人が多くなっています。
これに備えて、金融会社側では「利息返還損失引当金」として一定の金額をプールしておくという会計処理を行なっているところが多いですが、このプールした金額は税金の計算上経費にはならず、実際に返還した金額だけが経費に算入されるという取り扱いになっています。

こうして、不法行為によって得た儲けは、税務上は返還されるまでその行為をした人のものになるということになります。

もっとも、刑法では「犯罪行為によって生じ、もしくはこれによって得た物又は犯罪行為の報酬として得た物」は没収できる(第19条3項)と規定されていますので、例えば「ゴルゴ13」のような人物が暗殺の報酬として受け取ったお金は国はすべて没収することができ、社会正義は保たれるというわけです。(ご存知の通り、作中ではスイス銀行の隠し口座に振り込まれるので捕捉できないという設定になっていますが・・・。)

柳下

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