山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
前回、役員報酬は、基本的に

①毎月一定額を支払わなければならない
②変更できるのは年一回で、毎期一定の時期でなければならない
③それ以外で変更するには相当の理由が必要
④相当の理由が認められないと損金不算入となる

とご説明しました。

今回はモデルケースを見ながら、損金算入されるにはどうしたら良いかを考えていきましょう。

【例】
無題

①12月決算の会社で、定時改定は通常3月分から
②今期は定時改定を行わなかった
③その後業績が悪化し、7月分の役員報酬から減額(100万円→50万円)

この例において、その減額が「臨時改定事由」「業績悪化改定事由」に該当していない場合、減額改定は通常通り3月分から行われ、3月から6月までの4ヶ月間は、50万円の定期給与にさらに50万円を上乗せして支給していたものとみなされます。そのため、水色の部分、200万円(50万円×4ヶ月分)が損金不算入となります。

これを避けるためには、その減額が「臨時改定事由」または「業績悪化改定事由」に該当している必要があります。

【臨時改定事由】
①役員の職制上の地位の変更
②その役員の職務の内容に重大な変更
③その他これらに類するやむを得ない事情
これらは、例えば、定時株主総会後、つぎの定時株主総会までの間において社長が退任したことに伴い、臨時株主総会の決議により副社長が社長に就任する場合や、合併に伴いその役員の職務の内容が大幅に変更される場合をいいます。

【業績悪化改定事由】
経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由
これは、経営状況が著しく悪化したことなどやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情があることをいい、法人の一時的な資金繰りの都合や単に業績目標に達しなかったことなどはこれに含まれません。
「経常利益が対前年比で6%減少している状況から、代表取締役の給与を減額改定したことが、臨時改定事由として認められなかった」という国税不服審判所の採決事例があります。

このような取扱いは、
「今期の業績が見通せないため、役員給与を高めに設定しておき、業績が予想を下回ったら年度の後半に減額改定して、利益調整できるようにする」ことに対する歯止めとして置かれているものと思われます。

利益調整のための恣意的な減額でないことを明らかにするため、「やむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情」を、税務調査が来ても説明できるようにしておくことが必要だと考えます。

たとえば、
①株主との関係上、業績悪化についての役員としての経営上の責任から、役員給与の額を減額せざるを得ない
②金融機関とのリスケの協議において、役員給与の額を減額せざるを得ない
③取引先の信用を維持するため、経営改善計画が策定され、これに役員給与の減額が盛り込まれた

などの理由であれば、業績悪化改定事由に該当すると考えられます。
これ以外の理由でも、第三者である利害関係者との関係上、役員報酬を減額せざるを得ない事情があれば、業績悪化改定事由として認められると思われます。

柳下

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