山下事務所 所員のブログ
税理士山下事務所の所員が持ち回りで日々の出来事を綴っていきます。
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『同情するなら金をくれ!』


中島みゆきの主題歌に乗って、
安達祐実ちゃんのセリフが今でも思い起こされます。


でも、ここは、税理士事務所のブログですので、
相続税上で大変に優遇される『家なき子』についてお話します。


平成23年には、苦しくなる国家財政をにらんで、
資産家に対する課税として、相続税の増税が予定されていました。


ところが、平成23年3月の税制改正前に、東日本大震災が起きたことにより、
この資産課税は見送られて、24年度税制改正でも見送られました。


うわさでは、平成27年から適用になるといわれている増税の内容とは、
どのようなものでしょうか。


相続税は、亡くなった被相続人の財産から債務を引いて純資産を算出して、
基礎控除(5,000万円×法定相続人×1,000万円)を引くことにより、
税をかける課税価格を計算します。


例えば、相続人が3人で、1億円の財産で債務がない場合には、
1億円-(5,000万円+1,000万円×3)=2、000万円が税金を
かける対象となります。


これが予定される改正では、基礎控除額がズバリ6割となります。
上述の例で試算すると・・・
1億円-(3,000万円+600万円×3)=5,200万が税金をかける
対象となります。(なんと、このケースでは、倍になってしまいます)


そこで、有効活用したいのが、小規模宅地の特例です。
相続財産に占める土地の割合は、統計的に全財産の6割と言われています。
これを大幅に評価減できる制度があります。

簡単に整理すると、次のようになります。
①事業用  400㎡まで80%減
②居住用  240㎡まで80%減
③アパート 200㎡まで50%減
 

平成23年の税制改正があるまでは、一つの敷地に配偶者が取得する居住物件
がある場合には、全体の敷地に対して、居住用の小規模宅地の特例が使えました。
(敷地にアパートを建てて、その一室にお母さんが住むと、
全体に居住用の小規模宅地の特例が使えるので、大変、はやった手法でした)


ところが、平成23年度税制改正で、この適用が厳格化されていまったために、
実際に、お母さんが利用している部分にしか利用できなくなりました。


話は長くなりましたが、『家なき子』の本題はここからです。


配偶者以外のお子さんが取得しても、一定の要件を満たせば、
居住用の小規模宅地の特例を利用できるのです。


それは、次の場合です。
①被相続人と同居して一緒に暮らしていて、その宅地を取得した者
(一人っ子であるならば、すぐにでも適用したいですね)


②被相続人と同居していた一定の親族がいない場合に、
3年以内に持ち家(相続人・その配偶者)に住んでいない人がその宅地を取得した者
(核家族で両親だけで暮らしていた家を、その子(相続人)が取得したケースです。
ただ、大前提として、被相続人が亡くなる3年以内に、その子と奥さんが賃貸で
暮らしていなければなりません。)

※この持ち家がないことによる居住用小規模宅地の特例が利用できる相続人を
『家なき子』といいます。


では、相続開始3年より前に、その子(その子の配偶者)が家を売却・賃貸して、
その子が借家に住んでいたらどうなるのでしょうか。


答えは、居住用小規模宅地の特例を使えます。


高齢化を迎える社会にあたって、核家族化した高齢者は、不便な郊外よりも、
駅やバス、病院の近くなどに、住みたがるニーズがあると思います。


そして、小規模宅地の特例は、路線価の高い土地に行けば行くほど、
優遇される制度です。
(ここから、高齢者は都心に、子育てに環境のよい(通勤が大変な)郊外は
家族世帯へ異動するインセンティブがあると思います。)


団塊の世代の第一世代が65歳を迎える現在、土地を交換するビジネスや、
小規模宅地の特例を使った相続対策のビジネスが起こりそうな(勝手な)予感がします。


※なお、文中ではモデルとして、想定した内容で記述してありますが、
厳密な要件については、個別ケース毎に、税法を確認してご検討下さい。


奥山


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